社会保険

フリーランスになった時の社会保険料を安くする方法

保険証イメージ

アーリーセミリタイアを目指しています50代サラリーマンのAocuooです。

私はセミリタイアを考えていますので、退職後も何かしらをして働く予定ですが、別で運営しているブログが軌道に乗れば専業化も考えています。

会社を退職し、フリーランス専業になったとして会社員時代と比べて大きく変わるのが加入する社会保険(年金・健康保険)です。

※以下社会保険や年金に関する情報は私が年金機構に問い合わせたり、ネットなどで調べた情報をもとに記載していますが、理解不足・誤計算の可能性もありますし、給付条件などはより細かいものですので、詳細については年金機構や各自治体に直接確認することをおススメします。

国民健康保険は高い

もしブログ運営が順調に伸びてフリーランスとして専業で食べていくようになった時の社会保険や税金について、会社で加入している社会保険との違いを比べてみました。

サラリーマンの場合、加入する健康保険は企業の健康保険、年金は厚生年金でそれぞれ会社が給料から天引きしてくれますし、半分は会社が負担してくれます。

しかし、フリーランスになった場合、各種手続きは自分でやらないといけませんし、加入する社会保険が異なってきます。

先ず年金区分は第1号被保険者になりますので、国民年金のみで全額自己負担になります。健康保険は、国民健康保険の加入となり、こちらも全額自己負担になります。

介護保険も払わないといけませんし、個人事業主になるとおそらく雇用保険(一人親方など一部職業を除く)には加入できなくなります。

高い国民健康保険の保険料

中でも一番驚いたのが国民健康保険です。

私がフリーランスのみで生活するために最低限必要だと考える年間収入が460万円なのですが、もしそれくらいの収入があった場合の保険料は年間で約37万円(※)になります(介護保険料含む)。

※国民健康保険料は住む自治体によってかなりの差がありますが、今回用いたのは平均に近い額です。(扶養なし自分のみ加入、経費100万円、青色申告で計算)

それプラス国民年金保険料が年間で198480円(令和2年)必要になります。

2つをあわせると年間約57万円で、月に約4万7千円の負担になります。

社会保険料を安くするためには

高額な社会保険料のせいで手取り額が下がってしまったら、ブログ運営本業化のハードルが更に高くなってしまいます。

対策はないのかと調べたところいくつかの解決策があることを知りました。

アルバイトで社会保険に加入する

高い健康保険料を何とかしたいと思い見つけた一つの解決策がアルバイトで社会保険に加入することです。

アルバイトでも、ある一定条件をクリアーできれば会社折半で社会保険に加入できます。

しかも年金は厚生年金になりますので、さほど多くはありませんが老後の受給額を増やすこともできます。また、フリーランスの収入は保険料に影響しません。

加入の条件は以下です。

  • 勤務時間及び日数が正規社員の3/4以上の場合

勤務時間・日数が上記に満たなかったとしても以下の条件をすべて満たせば社会保険に加入できます。

  • 勤務時間及び日数が3/4未満であっても週の所定労働時間が20時間以上
  • 月の賃金が8.8万円(年間106万円)以上
  • 1年間以上の勤務見込みであること
  • 学生でないこと
  • 従業員が501名以上の企業か501名以下でも労使で合意がなされている企業

フリーランス専業とアルバイト兼業の社会保険料比較

以下にかなりざっくりではありますが、フリーランス専業で稼いだ場合とフリーランス&アルバイトで稼いだ場合の社会保険料(年間)を比較してみました。

トータルの年収はどちらも460万円で計算しています。かなりざっくりとした金額ですので、参考程度でお願いします。また、国保は市区町村によってかなり差がありますので平均値付近を記載しています。

  フリーランスとバイト兼業 フリーランス専業
健康保険料 約61000(企業加入) 約370000(国民健康保険)
年金保険料 約97000(厚生年金) 198480(国民年金)
合計 約158000 約568000
  • バイト兼業のバイト収入は月額88000円
  • フリーランス専業の保険料は、扶養なし自分のみ加入、経費100万円、青色申告で計算

年間約40万円もの差があります。しかも、アルバイト兼業は厚生年金ですから、老後の受給額もわずかですが増やすことができます。

更に、けがや病気で働けなくなった時、企業加入の健康保険だと傷病手当がもらえますが、国民健康保険は一切手当がありませんので別の民間の保険などで備える必要があり、更に負担が増えます。

アルバイト兼業のデメリット

但し、いいことばかりではありません。

アルバイトで働くとなると最低でも週に20時間は働く必要があります。しかも、社会保険に加入するとなると保険料を折半で会社が払ってくれるわけですからそれ相応の働きも求められるでしょう。

そうなると果たして週20時間の労働だけで収まるかどうかわかりません。

せっかくリタイアしたのにフルタイムで、しかもアルバイト時給で働くことになると、何のためのアーリーリタイアかわからなくなります。

この辺り良いバランスで働くことができればアルバイト兼業一択なんですけどね。

国民健康保険組合へ加入する

もう一つが、国民健康保険組合への加入です。

国民健康保険組合とは、同種の事業や仕事の従事者で組織される団体のことです。医師・薬剤師・美容師など様々な業種の組合があります。

その中で、ブログ運営者に一番近いのが文芸・美術などの業務に従事する人が所属する、文芸美術国民健康保険組合です。

保険料は、組合員1名あたり19900円/1か月(令和2年)で家族は1名あたり10600円の一律となっています。

国民健康保険組合に加入した場合と比較

こちらもともに460万円の収入として、国民健康保険の保険料と比較してみましょう。こちらもざっくりとした額になりますので悪しからず。

  文芸美術国民健康保険組合加入 国民健康保険加入
健康保険料 238800 約370000(国民健康保険)
年金保険料 198480(国民年金) 198480(国民年金)
合計 437280 約568000
  • 上と同じくフリーランス専業の保険料は、扶養なし自分のみ加入、経費100万円、青色申告で計算

アルバイトで社会保険に加入するほど安くはありませんが、それでも13万円以上の差です。但し、保険料は一律ですので、年収が低くなればかえって割高になってしまいます(国保は年収で保険料が変わる)。

デメリットは加入が難しいこと

アルバイト兼業ほどではありませんが、このくらいの保険料なら妥当だと思えるのではないでしょうか。

しかも、アルバイト兼業のように賃金労働の必要もありませんので本業に専念できます。

但し、この文芸美術国民健康保険組合ですが加入審査がかなり厳しいようです。

加入するまためには、ブログ運営を生業としている場合は、日本デジタルライターズ協会や一般社団法人日本ネットクリエイター協会に加入した後、文芸美術国民健康保険組合に加入申請するという流れになります。

しかし、ブロガーでこの団体に加入するには色々な条件があり、日本デジタルライターズ協会では広告収入だけのブロガーはNGなようで、電子書籍を出版するとかクリエイターとしてある程度の実績がないと厳しいようです。

そして、これらの協会に入れたとしても文芸美術国民健康保険組合に加入できるとは限りません。

よって、私が文芸美術国民健康保険組合に加入するのは現時点ではかなり厳しいようです。

サラリーマンは恵まれている

取らぬ狸の皮算用なのですが、もしフリーランスになった時の社会保険料について検討してみました。

それにしてもサラリーマンは、保険料は折半で済みますし、収入からがっつり給与所得控除を受けることができたりと何かと恵まれていますね。

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