確定拠出年金について、この制度が何なのかよくわからない方が多いようです。
一番多いのは、年金なのか退職金なのかよくわからないといった疑問で、これらの制度は名前が小難しくって紛らわしいですよね。
ここでは、この確定拠出年金について、私が理解している範囲で簡単に紹介してみまたいと思います。
目次
企業年金(退職金)の一部です
法律で定義されている正確な表現と合致しないものもあるかもしれませんが、“ざっくりこんな感じ”で理解していただければと思います。
公的年金と企業年金
公的年金
公的年金は、皆さんご存じの国民年金・厚生年金などで、年金でしか受け取ることができません。
皆さんが毎月給与明細からがっつり引かれているのが公的年金の方で、保険料の半額は会社が負担してくれています。つまり、給与明細から引かれている額の約2倍が保険料として支払われています。
企業年金
一方、企業年金は、企業が社員のために一定額ずつ積み立てと運用を行い、退職時に公的年金と同じように年金として受け取ることもできますが、一時金として受け取ることもできます。
(一部は年金のみなど企業によって異なりますが)
一般的なサラリーマンは、公的年金と企業年金の二つの年金が貰えることになります。
確定拠出年金は企業年金(退職金)の一部
で、確定拠出年金ですが、これは企業年金の一部で、退職金のことです。60歳以降、年金としても一時金としても受け取ることができます。また、折半で受け取ることもできます。例えば半分は一時金、残った半分を年金として受け取るなど。
退職金はドカッと貰うまとまったお金といったイメージを持たれている方が多いと思いますが、一時金としても年金としても貰うことができる年金の一部ということになります。
企業年金(退職金)の種類
会社が準備してくれる主な企業年金はこれ以外にも二つあります。(ほかにもありますが割愛します)
- 確定拠出年金(DC)
- 退職一時金(確定給付年金)
- 企業年金基金
全てある企業と3つのうち2つ・1つの企業、3つともない企業など様々です。
企業年金イコール退職金と考えてもよい
ここでは、企業年金イコール退職金と書いていますが、厳密にいうと違うようです。しかし、我々雇われている側からすると同じと考えてもいいようです。
ちなみに、私の会社では同じですと説明を受けました。
確定給付年金と確定拠出年金
確定拠出年金は企業年金(退職金)の一部であることはわかりました。
次に、何種類かある企業年金の中で、もう一つ紛らわしい『確定給付年金』なるものもでてきました。
確定拠出年金と確定給付年金、これら2つの企業年金(退職金)について簡単に説明します。
企業は社員の退職金のために一定額ずつお金を積み立ててくれています。これを拠出金といいます。
そして、この拠出金を運用して幾らか増やした額を退職金として支払われます。
企業が拠出金を出してくれるとこまでは同じなのですが、確定拠出年金と確定給付年金は運用の方法が異なります。
確定給付年金
先ずは確定給付年金から、これは企業が拠出金の拠出から運用まで全て行ってくれます。そして、その時に運用利回りを決めます。
『運用利回り2パーセントで運用しますっ‼︎』と企業が宣言したら、運用がうまくいこうがいくまいが宣言した利回りをプラスした退職金を社員に支払ってくれます。
これだと、運用がうまくいかなかった場合、会社がその分を負担することになります。
確定拠出年金
一方、確定拠出年金は、『拠出金は払うからあとは各自で運用してねっ』てものです。
企業によって準備されている運用商品は、異なりますが、大きく分けて以下の2タイプです。
- 元本保証商品
- 投資信託商品
投資信託商品で、運用がうまくいけば、従来の受取額より多くの退職金を受け取ることができますが、失敗すれば減ります。
『こんな博打できるかっ』って、元本保証型だけに預ければ、損をすることはありませんが増やすこともできません。
そして、確定拠出年金が導入された目的は企業の負担軽減ということになります。
本当にザックリですがこんな感じです。
まとめ
確定拠出年金は
- 企業年金(退職金)の種類
- 企業が払ってくれた拠出金を自分で運用する
- 投資信託商品で運用すれば平均的な運用益を上回る可能性もあるが、逆に元本割れのリスクもある・元本保証商品は運用益が見込めないので退職金が従来の一般的な受給額に対して目減りする